計算の仕組み
まず安静時エネルギー要求量(RER)= 70 × 体重(kg)^0.75 — 呼吸・心拍・体温維持など生命維持に必要なカロリーです。次にライフステージ係数(MER)を掛けます:成長期は ×2〜3、去勢・避妊済み成犬成猫は ×1.2〜1.6、減量期は ×0.8〜1.0、作業犬は ×2 以上。これは WSAVA(世界小動物獣医師会)の栄養ガイドラインに基づく臨床標準の手法です。
例:去勢済みの 5kg 成猫の場合、RER ≈ 70×5^0.75 ≈ 234 kcal、MER ≈ 234×1.2 ≈ 280 kcal/日。380kcal/100g のドライフードなら 1 日約 74g、2 回に分けて各 37g です。
実践の 3 つのポイント
- • 計量して給餌:計量カップは ±20% の誤差があり得ます。0.1g 単位のキッチンスケールが最も役立つ道具です。
- • おやつも総量に含める:1 日カロリーの 10% 以内に。トレーニングのご褒美はドライフード粒で代用できます。
- • 2 週間ごとに体重を測定:計算式はスタート地点に過ぎません。体重の傾向に合わせて ±10% 調整します。
よくある質問
避妊・去勢後はなぜ太りやすい?
避妊・去勢後は性ホルモンの低下で基礎代謝が約 20〜30% 下がる一方、食欲は上がります。「去勢・避妊済み」のカロリー段階に切り替え、定期的に体重を測ることが最も効果的な肥満予防です。
猫はごはんを減らすだけで痩せられる?なぜ減量はゆっくり?
猫の減量は非常にゆっくり(週 1% 以内)である必要があります。急激な食事制限は肝リピドーシス(脂肪肝)を誘発し、命に関わり得ます。猫の減量は獣医師の指導のもと、療法食・精密な計量・室内遊びで行いましょう。

